組織に蔓延するモンスターとの仁義なき戦い

@埼玉県加須市発:とある税理士事務所が日本一になる(予定)までの実録ブログです。組織の成長・紆余曲折を赤裸々に発信していきます。

FUNS流 1on1ミーティングのノウハウ公開!

モンスターとの戦いも、夏の陣から秋の陣に移り、奮闘の日々を送る北村です。

 

今回は、エピソード⑧の記事 ↓ ↓
kitamura-promo.hatenablog.com

 

 でご紹介した、1on1ミーティングについて、

実際に当社で実践しているノウハウを公開したいと思います。

 

まずは、1on1ミーティングとは何ぞや?という疑問からお答えします。

1on1ミーティングとは、社長(上司)と社員(部下)が、1対1で行う対話のことです。

通常の1対1の面談というと、

社員が社長からネガティブな評価を指摘されて、

それを社員が反省し改善することを想像すると思います。

年に1回とか半年に1回実施され、人事評価や給料の査定のために行われることが多いようです。

 

一方、1on1ミーティングは、

短いサイクルで定期的に実施します(当社では毎月1回実施しています)。

そして、社員(部下)が自分で考え、自分で行動できるように、成長をサポートするために行います。

社長が一方的に社員に指示や指導をするのではありません。

あくまで社員が自分でできるように成長をサポートするのが1on1ミーティングです。

ですから、1on1ミーティングが社長と社員にとって、楽しいものになることが一つの成果目標です。

 

1on1ミーティングについては、

「1on1ミーティング」とは? - 『日本の人事部』

で分かりやすくまとめられています。

 

 

社員に指示や指導することは「教えること」です。

これは、ビジネス用語で「ティーチング」といいます。

しかし、1on1ミーティングで社長にもとめられるスキルは、

「ティーチング」ではなく「コーチング」です。

 

コーチングとは、

社員との会話を通して、相手のやる気や考える力を引き出すこと。

そして、自発的な行動を促し、相手の成長を支援することです。

 

社長さんの多くは「ティーチング」が得意で、日常的に社員に的確に指示し動かしていると思います。ですから、「コーチング」といわれても、非常にまどろっこしく感じ、どうするのか分からないというのが本音だと思います。

実際、私自身も直ぐにこのコーチングスキルを習得できるとは思えませんでした。

そこで、1on1ミーティングを行う前に、

リーダーのためのコーチングスキル」という書籍を何度も読み返し活用することにしました。

 

そして、上手にミーティングが進められるように、自分なりの「あんちょこ」を作成してみました。

 

drive.google.com

 

初めての面談では、

まずは、お互いの相互理解を深める必要がありますので、

とにかく楽しくお話しします。

社員が話しやすい雰囲気を作り、たくさんしゃべってもらうようにします。

注意点としては、

・自分のことは話さないで相手の話を聞くこと

相手8割、自分2割の会話を目安としました。

・社員に1on1ミーティングの目的を明確に伝えること

「私はあなたのことを大切に思っていて、成長をサポートしたいと心から願っている」

ということをダイレクトに伝え、そのための1on1ミーティングであることを共有します。

しかし、この初回の面談で関係性が劇的に良くなるはずもないので、

必要に応じて世間話や趣味の話も交えながら関係性を根気よく築いていきます。

 

そして、ある程度本音で話し合える関係性ができたら、

スタイル診断を社員にやってもらいます。

 

drive.google.com

 

f:id:kitamura-promo:20190902135951j:plain

 

これは、簡単にいうと性格診断です。

この結果から、社員がどのような性格で、

どのようにコーチングしていくべきかの方向性を認識できます。

これが意外と当たっていることが多く、想像以上に参考になるものでした。

 

スタイル診断の結果を、あんちょこ2回目以降のバージョンに落し込み、

毎月の1on1ミーティングを進めていきます。

 

drive.google.com

 

2回目以降の面談では、

GROWコーチングシートを用いて、

社員が抱えている悩みや課題をヒアリングしていきます。

そして、社員本人がその課題に対して、

自ら考えて」、「そのための行動を決めて」、「実行できる」ように、

支援していきます。

このとき、特に注意すべきことは、

一方的にアドバイスしたり、指示したりする「ティーチング」にならないようにすることです。

これが非常に難しいのですが、とても重要なことだと思います。

私の場合は、

マインドセット(ティーチングにならないための気持ちコントロール)のために、

下のような紙をバインダーに立てて面談に臨み、常に意識をするようにしています。

 

f:id:kitamura-promo:20190902135703j:plain

 

 

このようにして、

毎回社員が自分で決めた行動が、次回の面談のときにできたかを確認してあげます。

もし、できなかった場合には、

もっと具体的で簡単な方法を一緒に考えて、次こそはできるように支援していきます。

1on1ミーティングでは、ひたすらこれを繰り返していきます。

「自ら考え、自ら決めて、行動ができた」という達成体験を支援します。

達成できた時の喜びを社員が感じてくれると、

社長の支援がなくても自ら行動できる人材に変わっていきます。

 

以上が、1on1ミーティングです。

 

組織に蔓延するモンスターが出現する一つの要因として、

社長と社員とのコミュニケーション不全があると感じています。

この1on1ミーティングによって、社員との相互理解が深まっていくことを実感しています。

 

当社でも2019.2月から実施していますが、

その具体的な効果については、もう少し実績を積んでから報告したいと思います。

 

追伸:1on1ミーティングをやっていますが、社長である私にとって、「苦手だなぁ」と感じる社員もいます。面談をしていても「箱の中」に入ってしまい、なかなか関係性が深まらないケースです。私も含め社員全員が、箱の法則をもっと理解する必要がありそうです。